KUSANAGI の設定 - ConoHa で KUSANAGI その7
さて、サーバーの基本的な設定も終わったので、ようやく KUSANAGI の設定をしていきます。
公式の KUSANAGIの初期設定ページにかなり詳しく書いてありますので、そちらを参照して作業するのが間違いないです。
ただ、何点か説明しておいたほうが良い部分がありますので、そういった部分を中心に説明します。
ウェブサーバーの選択
ウェブサーバーは、nginx と hhmv を選択しておきましょう。
あとで変更が可能です。
秘密鍵
公式ページに書いてありますが、kusanagi ユーザーの秘密鍵は、/root/kusanagi.pem にあります。
cat /root/kusanagi.pem
上記のコマンドで鍵の内容を表示し、コピーしてPCに保存しておきましょう。
以降、この鍵を使って SFTP 接続を行うことになります。
なお、秘密鍵にパスフレーズを設定した場合、Filezilla などの一部のソフトで毎回パスフレーズの入力を求められることになります。
ダルいと思ったら、以下の方法でパスフレーズを外してしまうこともできます。
cd /root openssl rsa -in kusanagi.pem -out kusanagi-nopass.pem # ここでパスフレーズの入力を求められる cat kusanagi-nopass.pem #内容を表示してコピーしPCに保存
その他の設定など
プロビジョニングまでの一通りの作業が終わったら、以下のコマンドを打っておきましょう。
#キャッシュをオンにする kusanagi bcache on kusanagi fcache on #Let's Enclypt を自動更新状態にする kusanagi autorenewal on #ステータスの確認 kusanagi status
Wordpress の設定
KUSANAGI の構成では、Wordpress の更新時やプラグインのインストール・アップデートの際に、毎回FTPパスワードを入力しなければいけません。
かなり面倒です。
また、みんな大好き Multi Plugin Installer プラグインもパスワード聞かれたりなんだかんだでうまく動かないことがありました。初期セットアップのときにこのプラグインが使えないとかなりダルいですよね。
そこでこれを回避するために、wp-config.php に3行ほどコードを追加します。
vim /home/kusanagi/プロファイル名/DocumentRoot/wp-config.php #最終行に以下の3行を追加する define('FTP_HOST', 'localhost'); define('FTP_USER', 'kusanagi'); define('FTP_PASS', 'kusanagiユーザーのパスワード');
これで、パスワード入力無しに更新などができるようになります。
もちろん Multi Plugin Installer プラグインも利用可能です。
ただ、キャッシュが効いているせいなのかKUSANAGI が速すぎるせいなのか私には原因がわかりませんが、更新時やプラグインをまとめてインストールしているときに進行状況が表示されないので少々不安になります。まぁ、ちょっと不安になりながら待ってれば、ちゃんと更新ができますから問題ありません。
公開作業など
公開前にドメイン変更する場合は、以下のコマンドでドメイン変更できるようです。(まだ試してませんが、いずれやるので試したら追記します。)
kusanagi setting –fqdn www.example.jp プロファイル名
サーバーのスケールアップなどをした場合には、以下のコマンドでメモリの割当などを再調整します。
kusanagi configure
セットアップは以上で終わりです。
後記
さくら信者でGMO系は嫌いだったんですけど宗旨替えしようかなと思ってます。
クラウド系のサービスは VPS と比べて費用がお高くつきますので、個人利用だとなかなか敷居が高いのですが、ConoHa は 使い勝手も費用感も VPS っぽいクラウドなのでかなりいい感じです。
高負荷時の制限などがどんな感じで発動するのかはまだわかりませんが、それは他の VPS サービスを利用していても普通にあることです。そんな時も、さくらのVPS なら上位クラスのVPSを新たに借りて再構築が必要なところ、ConoHa ならスケールアップで回避できる可能性があるところがかなり気楽です。
個人利用や中小企業の業務利用には、過不足の無いバランスの良いサービスだと思います。
KUSANAGI も、表示速度が爆速だということ以上に、サイト立ち上げのダルい部分が簡単に終わることがかなり大きいメリットに感じます。また、面倒なチューニングを一切しないで良さそうなところも最高です。
一つだけ難癖つけるとすれば、nginx や httpd のバージョンが kusanagi 仕様バージョンなせいで、phpMyAdmin を yum でインストしようとするとコンフリクトが起こってしまうことでしょうかね。
phpMyAdmin は手間を掛けて kusanagi サーバーにインストすることはせず、zabbix など管理系をひとまとめにしたサーバーを同一リージョンに別途建ててローカル接続してやろうかなと思ってます。