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IMPOV::In My Point Of View

仕事、SEO、ウェブマーケティング、時事問題、健康、生き方などなど、書きたいことを勝手に書き倒しているブログです。とどのつまり「便所の落書き」

10GB無料、話題のクラウドストレージ「Bitcasa」が正式サービスになったので使用してみた

 

 

正式サービスになった「Bitcasa」を使用してみた。

(不具合の状況についての記事を追加しました。 2013/3/8 Bitcasaの不具合について、サポートサイトを調べてみた。-消せなくなったミラーフォルダーとファイルの消失について

利用環境

この記事を書くにあたり利用している環境は以下のとおり。

  • OS:Windows7 Home Premium (64bit) SP1
  • プロセッサ:Intel Core i7-2600 3.40GHz
  • 物理メモリ:8GB
  • セキュリティソフト:Norton AntiVirus
  • 回線:CATV 上り 10Mbps、下り160Mbps (実測:約7Mbps、約80Mbps)

Bitcasaとは

Bitcasaは容量無制限が売りのクラウドストレージサービスだ。

2012年の2月からベータサービスを開始し、およそ一年後の2013年2月6日から正式版となった。ベータユーザーには年間$49で利用できるクーポン(2月末が期限)が配られた。

ベータ版時代は無料で容量無制限であったが、正式版に移行すると同時に無料アカウントには10GBの制限が設けられた。正式版では課金をすることで容量無制限となる。

価格は、月払$10、年払$99(現在はキャンペーン中で年払$69)だ。

Bitcasa ではファイルをクラウドにアップする方法として、「ミラーリング」と「インフィニット」という2種類のタイプが用意されている。

ミラーリング

  • PC上の好きなフォルダをミラーリングできる
  • Dropboxのような専用フォルダは無い
  • クラウド上のファイルは読み取り専用で変更不可
  • ミラーリングは、「PC → クラウド」の一方通行

ミラーしたいフォルダを右クリックして、Bitcasa メニューから 「Mirror this folder to Bitcasa」を選択するだけだ。

容量の大きなフォルダを指定した場合は同期が完了するまでに相当な時間がかかるので注意が必要だ。

PC側のファイルを変更するとクラウド側に反映され、常に最新の状態に同期されるようになる。

ベータ版時代の「Backup」、「Sync」という2つの機能がこの「Mirroring」に統合された形だ。

「Dropbox」と大きく違うのは、PC上の専用フォルダにファイルを置く方式ではなく、既にPC上に存在しているフォルダをそのままミラーリングできることだ。

ただしクラウド上のミラーファイルは編集することができない。ミラーリングの同期は「PC→クラウド」の一方通行だ。

別PCで編集したい場合はファイルをダウンロードして編集しなければならず、また編集後のファイルをクラウド上で上書きすることはできないので別の場所にアップロードすることになる。

インフィニット

コピー

ファイルやフォルダを右クリックして「Copy this to Bitcasa」を選択すると、選択しているフォルダやファイルがクラウドにコピーされる。クラウドに作られるフォルダは「Infinite」タイプのフォルダで、普通のHDDと同じ使い方ができる。

インフィニットタイプフォルダやファイルは、他のPCから接続して編集・上書きをすることができる。

フォルダの作成

Windows のエクスプローラーで「コンピューター」を表示すると、PCに接続されているHDDなどに並んで「Bitcasa Infinite Drive」というドライブが表示される。

Bitcasaドライブを開けば、HDDと同じようにフォルダを作成したりファイルを保存することができる。これは、前述のコピーで作られるフォルダと同じ「Infinite」タイプのフォルダだ。

正式版だが、まだまだベータ版レベル

  • ミラーリングは安定している
  • 多数同時アップロードは非常に不安定、ファイル消失も
  • 事業の継続性は未知数

残念ながら Windows 7 の Bitcasa クライアントソフトはまだまだ改善の余地がありそうだ。

ミラーリングは安定

任意のファイルをクラウド上にミラーリングしてくれる機能については、そこそこ安定しているようだ。

20GBほどある自宅PCのドキュメントフォルダを寝る前にミラーリング設定しておいたが、翌日、職場のPCからファイルをダウンロードすることができた。ミラーリングは読み取り専用なので、ダウンロードしてコピーを作る必要がある。

インフィニットを使うのは怖い

  • 一度に大量のファイルアップロードは危険
  • ファイルの移動は厳禁、コピーでアップロードすべき
  • キャッシュ管理に問題ありか?

Windows 7 用のクライアントソフトは、バッファ、キャッシュの管理に問題があるようで、大量のファイル(約10GB, 約7,000ファイル, 約2,000フォルダ)を一度の操作でアップしようとしたところ失敗した。

エクスプローラーの動作が重くなり、しまいには物理メモリを100%近くまで消費してしまった。

ファイル移動で消失
  1. PCフォルダからインフィニットフォルダへファイル移動
  2. ファイル移動ダイアログが消えて移動完了(したように見える)
  3. クライアントがバッファを必死に同期
  4. 同期完了前にクライアント異常終了
  5. ファイル消失

PC上のファイルをクラウド上のフォルダに、右クリック・ドラッグ・アンド・ドロップで移動する場合ファイルが消失することがあるので注意が必要だ。

クラウド上のフォルダをエクスプローラーで確認すると移動が完了しているように見えるのだが、ブラウザからクラウドを閲覧すると反映されていないときがある。

どうやらクライアントソフトのバッファ管理に問題があるようだ。

Windows は変更されたファイル情報のキャッシュを見ているようで、リアルタイムにクラウド上のファイルを見ているわけではなさそうだ。

ファイル移動のダイアログが消えても、キャッシュファイルに書き込まれただけでクラウドへのアップロードが完了したわけではないようだ。ところが OS 側は、Bitcasa のキャッシュを見せられて移動が完了したものと考えるのか、クラウド側にすべてのファイルが同期される前に移動元のファイルを削除してしまうようだ。(なお、この記述は現象面からの推測なので確かな事実ではない。)

悪いことに、同期が完了する前にBitcasaクライアントが異常終了してしまい、一部のファイルが消失してしまった。おそらく異常終了時にキャッシュファイルも飛んでしまったのであろう。

他のメディアにバックアップを取ってあった部分だったので被害はなかったが、もしバックアップしていないファイルだったらと思うと背筋が凍る。

ファイルの二重化をどう考えるか

インフィニットの場合PC上にファイルが残らない。クラウド自体が外付けHDD扱いになっているので、PC上にファイルを置こうとする場合、意識的にファイルをコピーしなければならない。

Bitcasaによれば、クラウドサーバー自体が多重ミラーリングされているので心配ないということだが、何のバックアップも無くクラウドフォルダだけにファイルを置くのは少々怖い。

昨年のファーストサーバー事件のような事態が発生した場合や、Bitcasaの事業継続性に対する不安感が怖さの原因だ。ちなみにBitcasa は昨年にVCから大型の資金調達を行い設立時からの総調達額は850万ドルとなったそうだが、収益が出るのはこれからなので先行きは不透明だ。ある日突然サービスが中止されることも、想定に入れておかなければならない。

一方でDropboxなら、PC上に実ファイルが作成されるのでサービスが中断した場合でもファイルを守ることができる安心感がある。

任意のフォルダをミラーリングできる機能は、Dropboxには無いBitcasaの最大の魅力だが、インフィニットについてはかなりのリスクを感じるのであまり使用したくない。

また、Bitcasa はクラウド上のフォルダをDropboxのように複数アカウントで共有し相互に編集することもできない。複数の端末で編集が必要なファイルやグループで共有するフォルダについては、Dropboxを利用するのが賢いようだ。

動作中に設定画面を出そうとすると落ちる

Bitcasaクライアントが同期を行なっている最中に設定画面(システムトレイアイコンをクリックしてSettings)を開こうとすると、クライアントが異常終了する。

前述のインフィニットフォルダへのファイル移動中にBitcasaクライアントが落ちた原因がこれだ。

物理メモリが100%近くまで使用されてしまったため、設定でバッファのサイズを調整しようとしたのだ。

 PC再起動後に何回か同じ状況を試したが毎回クライアントが異常終了する。

クライアントがアイドル状態の時以外は、Settingsを開かないほうが賢明だ。

その他のトラブル

オーバーレイアイコン

 Bitcasa クライアントをインストールしたところ、Dropboxのオーバーレイアイコンが表示されなくなった。(フォルダの左下に表示される同期完了のチェックマークや、同期中のマーク)

最初は Bitcasa の嫌がらせかと思ったのだが、いろいろと調べた結果、Windows 7 の仕様で、オーバーレイアイコンを合計で11種類しか管理できないということがわかった。

レジストリを確認したところ、Bitcasa クライアントのインストールで2種類のオーバーレイアイコンが追加されたため、Dropbox のオーバーレイアイコンがはじき出されたのだ。

レジストリをいじって、何個かの不要なオーバーレイアイコンの登録を無効にしたところ、無事に Dropbox のオーバーレイアイコンが戻ってきた。

レジストリのいじり方は以下のページを参考にした。

Sugarsyncなどのオーバーレイアイコンが消えた時の対処法 - consbiol のエコ日記

ミラーリングフォルダを削除できない

 クライアントが異常終了した状態で、ミラーリング指定していたフォルダを削除したところ、クラウド上に作成されたミラーフォルダの削除をすることができなくなってしまった。

ミラーの解除は、ミラー対象フォルダを右クリックし「Stop mirroring to Bitcasa」を選択して行う。ミラーが解除されるとクラウド上のフォルダも自動的に削除される仕組みだ。

ところが、ミラー対象フォルダ自体をクライアントが終了している状態で削除してしまったため、クラウド側のミラーフォルダーを削除する手段が無くなってしまった。

ブラウザからアクセスしても削除不能、エクスプローラーからドライブにアクセスしても、権限が設定されており削除不能である。

この件については、まだ解決していない。

今後の利用方法

他のアカウントとの共有フォルダ機能や双方向ミラーリング機能などが実装されないうちは、Dropboxと併用で以下のような住み分けをするつもりだ。

  • Bitcasa
    • 仕事以外のファイルのバックアップ(ミラーリング)
    • 参照のみしかしないアーカイブファイル(ミラーリング)
  • Dropbox
    • 仕事で使用するファイル
    • 他のユーザーと共有するファイル

これまでは容量の問題で数年前に使っていたサーバーのアーカイブをDropboxに投入することができなかったのだが、Bitcasaのミラーリングを利用することで、他の端末からも参照できるようになるのは便利だ。

これら旧サーバーのファイル群はコピーしてから使う運用をしているので、他の端末から編集できないミラーリングはかえって都合が良い。

インフィニットは、クライアントがもう少し賢くなるまでは使わないつもりである。